サイマル講師おすすめ勉強法Vol.4: 訳語の引き出しを充実させる方法

  • 2012.08.17 Friday
  • 11:32

サイマル・アカデミー講師陣より、“おすすめ学習法”をご紹介するシリーズ♪

今回は、翻訳者養成コースの箭子(やこ)先生がスキルアップのコツを教えてくれました!

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“他実在是令我太失望了”という文をどう訳しますか。

 

「彼には本当にがっかりだ」、「彼には心底落胆した」が正答例ですね。“失望”を中日辞典で引くと「失望する、がっかりする、落胆する」などと掲載されています。

 

しかし、「彼」の実態が「私」の頭にある理想像と大きくかけ離れていたので「彼」に落胆したという場合はどうでしょうか。「彼には本当に幻滅した」が最適かもしれません。

 

このように、辞書には記載がなくても文脈によって訳語になりえる日本語はたくさんあります。そうした語も訳語として使いこなせるようになることは、訳の品質向上に不可欠です。

 

そのための策を一つ紹介します。日本語の文章(新聞、本、ネットなど)を読む際に「中日訳の訳語になりにくそうな日本語」に遭遇したら、その語をメモし、日中辞典で中国語訳も確認して控えておく、というものです。

 

「訳語になりにくそうな日本語」がイメージしづらければ、「これ、中国語でどう言うのかな」と疑問に思った語、つまり「中国語に訳しにくそうな日本語」を拾ってみてください。

 

最新の時事用語・流行語よりも、意外に普通の形容詞、動詞、一般名詞などが多いことに気づきます。例えば、泥仕合、しめやか、気合いを入れる、などです。この先、こうした語を訳語に使えそうな中国語に出くわす時に備え、訳語のストックをためておくわけです。

 

集めた語を実際に訳語として使う機会がないにしても、語彙を集めようという意識をもって日本語を見続けることは、訳出のスキルアップにつながるはずです。

 

集める際は、あちこちに書き散らかさず、1カ所に集約するほうがよいでしょう。紙派ならノートや単語帳1冊だけ、デジタル派ならファイル1つだけに記入するようにします。私は、以前は紙の単語帳でしたが、今はPDIC/Unicodeという無料の辞書作成・検索用ソフトを使っています。

プロフィール

箭子 喜美江(やこ きみえ)

中国語翻訳者。サイマル・アカデミー中国語翻訳者養成コース講師。東京外国語大学中国語学科卒。経済ビジネス全般の実務翻訳・同校閲、映像作品の字幕翻訳などに従事。訳書『謝罪を越えて』(文春文庫)、字幕担当作品『恕の人−孔子伝−』『僕らはふたたび恋をする』など。

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